財務省が本日、10月に発行する個人向け国債(変動10)の初回適用利率を0.43%(税引き後0.34%)にすると発表しました。
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2014年7月以来9年ぶりの高水準だった9月発行分の0.39%を、さらに0.04ポイント上回る数字。今年7月に日銀の植田総裁が金融政策の修正を表明して以降、国債金利がジリジリと上昇しつつあります。
世界的にみればまだまだ低水準なのだろうけど、僕が早期退職した3年前は0.05%だったことを思えば、隔世の感。低迷する国内の銀行預金金利と比べると、かなり魅力的に映ります。多くの日本人にとって、「安全資産置き場」としての利用価値がどんどん増しているのではないでしょうか。
主な安全資産の金利を比較すると
それでは、いつものように2023年9月時点の国内の主な安全資産の金利をざっと比較してみましょう。
(カッコ内は1000万円預けた場合の1年当たりの税引前利息額)
・3大メガバンクの普通預金 0.001%(100円)
・3大メガバンクの定期預金 0.002%(200円)
・あおぞら銀行の普通預金 0.20%(20000円)
・UI銀行の定期預金 0.30%(30000円)※1~3年もの
・SBI新生銀行の定期預金 0.30%(30000円)※1年もの
・オリックス銀行の定期預金 0.30%(30000円)※5年もの
・個人向け国債(変動10) 0.43%(43000円)※10月発行分
なんと、個人向け国債(変動10)がトップに立つのかと思いきや、オリックス銀行がそれを上回る0.45%の定期預金金利を打ち出していました。
ただし、これは7年ものの固定金利。日銀の金融緩和政策見直しによって今後、金利上昇の流れが続くことが予想されることを踏まえると、半年ごとに利率が見直される個人向け国債(変動10)のほうが有利な気がします。
というわけで、僕は現在、保有する銀行預金の一部をさらに国債に替えようかと思案しているところです。
国債と定期預金、どちらが安全資産置き場としてふさわしいかについては、これまでも本ブログで繰り返し考察してきました。興味がある方は、こちらの記事もお読みください。