「会社辞めます」周囲の反応20連発(後編)

2022/11/18

退職エピソード

 

前回に引き続き、僕が「会社を辞める」と伝えた時の周囲の反応をお届けします。


 【家族・親類編】


▽妻

「そんなのダメに決まってるでしょ、子どもがいるんだから!」

これは家庭内で「もう辞める!」と宣言した時の最初の反応です。このあと長い議論を経て、なんとか同意を取りつけることができました。その時の妻のコメントは「しょうがないなあ、わかったよ。でも仕事辞めるなら、その分ちゃんと家事やってよ。今までみたいな適当な掃除じゃダメだからね」というものでした。

 

▽小学生の娘

「え~、父さんが無職って、なんかカッコ悪い」

まあそうでしょうね。でも、中学生になった今はクラスメートにもカミングアウトしているそうです。「もうあきらめた。ネタにしてる」とのこと。

 

▽実家の母

「まあ、ええんとちゃう? いろんな人生があるんやし。あんたは昔から、陽だまりでごろごろしたりするんが好きやったからな」

この達観した言葉には逆に驚かされました。昔から僕の節約ぶりをよく知っているので、経済的なことはあまり心配しなかったようです。

 

▽実家の父と兄

ともに特段の反応なし。というか、僕が電話で母に辞めることを伝え、電話を切った後で母が父と兄に伝えたので、僕は彼らの反応を直接見ていません。多分、「本人がそうしたいなら、それでいいんじゃないの」って感じだったのではないでしょうか。父も兄も昔からそういう性格だったし、その後、僕が帰省した時も別段気にしている様子はありませんでしたから。

 

▽妻の両親

恥ずかしながら、このお二方には、怖くて事実を伝えておりません。妻にも口止めしています。本当にごめんなさい。

 

▽妻の姉

さらに怖くて言えません。

 

【友人編】


▽大学時代の友人(40代男性、通信社記者)

「お前のことだからカネのことは心配ないと思うけど、同じ業界で働く昔からの友達がいなくなるのは寂しいなあ」

ともに記者をめざして就職活動し、ともに夢をかなえた同志の言葉です。もっとも、記者として鳴かず飛ばずだった僕と違って、優秀な彼はどんどんキャリアを積み、今は海外特派員として活躍しています。

ちなみに、僕が彼に電話して「俺、一大決心をしたんだけど…」と切り出したとき、彼は「わかった。会社辞めるんだろ」とズバリ言い当てました。さすが敏腕記者…。

 

▽大学時代の友人(40代男性、IT企業社員)

「リタイアってことは、とうとう無人島を買ったのか?」

この言葉を聞いて、若いころの自分が「稼いだ後は無人島を購入して移住する!」と熱く語っていたことを思い出し、赤面しました。あのころと比べると僕の夢もずいぶんダウンサイジングしたものです。

 

▽新人時代に出会ったライバル紙の記者(40代男性)

「そうか……。やっぱり、仕事が面白いと思えるかどうかは大事だよなあ。俺もデスク(記者を統括する内勤ポスト)をやるようになって、なかなか楽しく働けなくなってきたよ。でも妻にはいつも、会社にしがみつけ、会社にしがみつけって言われてるんだ。ついこのあいだも、家で会社の悪口を言ったら、あなたはイエスマンになりなさい!って説教されたよ……」

20代のころ、しのぎを削り合いながら仲良くなった親友の、もの悲しくも味わい深い言葉です。もっとも、優秀な彼はその後再び現場に戻り、海外特派員としてイキイキと働いています。やはり、本当にデキる人間はいくつになっても楽しく働けるということなんでしょうか。うらやましいです。

 

▽元取材先の公務員(50代女性)

「えええ! 大変驚いております。私にとってのミスター新聞記者が! でも、家族と話し合った結果だと思うので、その決断を応援したいと思います。いいなあ、退職金が3億か……」

ある役所の幹部職員です。このコメントは僕の退職報告メールに対する返信です。もちろん、会社からこんな大金はもらっていません。

 

▽昔の友人(50代男性)

「あんたもでっか、奇遇やな」

これが今回最大のサプライズ反応でした。なんと旧友の中に、僕とほぼ同時期に仕事を辞め、FIRE生活に入っていた仲間がいたのです!

彼は、僕が入社5年目くらいのころに趣味を通じて知り合った人物です。当時は大手重機メーカーの営業マンでした。その後、僕の転勤や彼の海外赴任で長らく交流が途絶えていたのですが、つい最近、ある場所でばったり再会して近況報告したところ、上記の言葉が返ってきたわけです。なんかもう、人生の不思議さみたいなものを感じました。

     ◇  ◇

いかがだったでしょうか。

意外にも、割と多くの人が早期リタイアという選択を好意的に受け止めてくれたという印象です。(もちろん家族は別ですが)

ここに挙げた以外にも、まだまだ面白い反応があったような気がしますが、もはや正確に思い出せません。こんなことなら全部きっちりメモしておくべきでした。やっぱり僕は記者失格だ……。

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コロナ禍のなか、45歳で新聞社を早期退職し、念願のアーリーリタイア生活へ。前半生で貯めたお金の運用益で生活費をまかないながら、子育てと読書と節約の日々を送っています。

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