つかめFIRE! わが節約道(結婚・車・住宅編)

2022/11/20

節約

(2024年5月19日更新)


僕のFIRE達成の原動力となった節約術を紹介するシリーズの第2弾。今回は「人生のより大きな支出案件」をコストカットする方法を解説していきます。

(第1弾の〈食事・酒・日用品編〉はこちら)

 


●結婚式をしない

まずはこれ。この一発で膨大な時間と労力とお金を浮かすことができる即効性に優れた節約法です。

僕は昔から入学式や卒業式といったセレモニーを「面倒くさい」と感じてしまう性分で、自分の結婚式というのはその最たるものだろうと思っていました。


いつやるか、どこでやるか、ということに始まり、何人ぐらい呼ぶか、誰を呼ぶか、何を着るか、何を話すか、引き出物を何にするか……と際限なく考えることが増え続ける。そのうえお金も逃げてゆく。

もう地味婚とか少人数婚とか言わず、何もやらないのが一番じゃないかと思って妻に提案したところ、あっさり賛成してくれました。この節約法の成否を分けるのは、一にも二にも相手選びです。

(※この話を友人にすると「本人たちはそれでよくても両家の親が式挙げろって言ってくるでしょ」と指摘されることがありますが、うちの場合は幸いそういうこともありませんでした。一つアドバイスしておくと、「あいつは頑固で変わり者だから仕方ない。結婚しただけでも良しとしよう」と親があきらめてくれるようなポジションを普段から築いておくことが重要だと思います。)

ちなみに、婚約指輪も結婚指輪も省略したので、実際にかかった結婚費用は友人に出した結婚報告ハガキの郵便代くらい。たぶん1000円未満です。

なお、「式は挙げなくていいけど結婚写真はほしい」という方は、結婚式場の無料体験プランみたいなのに申し込めば、きらびやかに着飾ったツーショット写真をプロが撮影してくれます。うちも妻の希望でこれだけやりました。もちろん負担0円です。

(※ここでもう一つアドバイス。どうしても結婚の記念となる高価な品をパートナーに贈りたいと思う方は、ダイヤモンドの指輪ではなく、ダイヤモンドそのものを裸石の状態で贈ることをお勧めします。理由は将来にわたって資産価値が保たれるから。詳しくはこちらの記事を読んでみて下さい。)

 

●新車を買わない

新聞記者として地方に赴任していたころはマイカー取材が基本だったので、いつも大体50万円くらいの中古車に乗ってました。

幼少期にミニカーやチョロQにハマったことを除けば車へのこだわりは全くないので、「走れば何でもいい」という感覚です。

リタイア後はその中古車も手放したので、自動車税、駐車場代、自動車保険代、車検代といった年20万円を超す維持コストとも手を切ることができました。これは相当大きいです。

外出は基本、徒歩か自転車。


時間だけはたっぷりあるので、必要なら1時間でも2時間でも歩くし、ペダルをこぎ続けます。世の中には健康のためにエアロバイクをこいでいる人さえいるのだから、全く苦になりません。

家族でキャンプに出かける時などはレンタカーを使いますが、マイカーの維持コストに比べれば微々たる出費です。

(※マイカーの賢い手放し方はこちらの記事で解説しています。) 


●なるべく保険に入らない

記者時代は会社が用意している掛け捨ての団体生命保険に加入していましたが、記者クラブにやってくる保険会社の営業レディが勧めるような貯蓄型の保険には一切入っていませんでした。

別に保険の知識があったわけではなく、「こんなに営業かけてくるんだから、あまりいい商品じゃないんだろうな」という程度の判断だったのですが、今振り返れば正しい選択だったと思います。

リタイア後の今、僕や家族が加入しているのは国民健康保険と国民年金保険、賃貸マンションの火災保険、自転車保険だけです。

 

●家を買わない

僕は賃貸派です。

記者時代は一貫して、会社の住宅補助を受けながら賃貸暮らしを続けてきました。おかげで給料の多くを貯蓄にまわすことができました。これが40代でFIREを達成できた最大の理由だと思っています。

僕が会社の早期退職募集制度に応募したとき、何人かの先輩や同僚が「オレには絶対無理。だって家のローンがあと〇十年残ってるもん」と話すのを聞いて、「家を買わなくて良かった」とつくづく感じたものです。(※詳しくはこちら


もちろん、家を買うべきかどうかは、その人の価値観の問題です。

理想の家に住む、自分の城を手に入れるということに幸福を感じ、そのために多くの時間を捧げても悔いはないという方なら何の問題もありません。

しかし、理想の家より自由な時間、自分の城より身軽な人生に憧れを抱くタイプの人間は、返済に何十年もかかるような住宅ローンに将来を縛られるべきではありません。これは節約というより人生戦略上のポイントだと思います。

(※ただし、家を一括買いする資金力はあるけど税制上の優遇を受けるために敢えてローンを組んでいる人、あるいは、将来値上がりする物件を見極める眼力がある人は、この限りではありません) 

「賃貸暮らしだと老後が大変だよ」「高齢者はなかなか家を貸してもらえないよ」という声も聞きますが、日本の人口減少を考えると、このさき地方には住み手のなくなった家があふれ返り、二束三文で売りに出されるようになるんじゃないかと僕は予想しています。

なので最悪、そういうボロ家を買って住めばいいというのが現時点の僕の考えです。


◇ ◇ ◇ 


以上、思いつくまま書いてみましたが、いかがだったでしょうか。

「こんな貧乏くさい人生を送るくらいなら、ずっと働き続けた方がましだ」と感じた方もいるかもしれません。

僕の節約法が万人向けでないことは重々自覚しています。そもそも、みんながこんな人生を送り始めたら日本経済はめちゃくちゃになってしまうでしょう。

あくまで、生き方の1サンプルとして参考にしていただければありがたいです。 

最後に一つ補足しておくと、我が家では子供の教育費だけは例外的にガンガン使っています。これは一種の先行投資だし、親の価値観だけで削っていい性質のものではないと思うから。

まあ、それにしても驚くほど使っています。将来、我が家の家計が行き詰まることがあるとすれば、それはきっと教育費破産でしょう。

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コロナ禍のなか、45歳で新聞社を早期退職し、念願のアーリーリタイア生活へ。前半生で貯めたお金の運用益で生活費をまかないながら、子育てと読書と節約の日々を送っています。ただいま49歳。

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