僕が家庭菜園を始められない理由

2023/08/30

リタイア生活

今回もプチ実家暮らしに関係する話題です。

ただいま僕は四国の両親宅に短期滞在中。そこで日々感じているのは「家庭菜園って本当に素晴らしい」ということです。

前回の記事でも書きましたが、70代後半の僕の父親は、自宅から数キロ離れた畑へ毎日車で通い、自家消費用の野菜や果物を育てています。

おかげで朝昼晩の食卓にはいつも無農薬野菜を使った料理が並び、気が向けばいつでも自家製の果物をムシャムシャほうばることができます。

普段、都会で生活しながら子供の食事作りを担当している僕には、この環境がいかに恵まれているかが身に染みて実感できます。

野菜価格も残留農薬も気にならない生活

スーパーの野菜売り場で「今日は小松菜がいつもより高いな」「今年はゴーヤがなかなか安くならないな」などとぼやきながら買い物し、自宅の台所では「このキャベツ、どのくらい農薬が残ってるんだろう。このくらい洗えば大丈夫かな…」などと心配しながら食事を作る。

常々そんな日常を送っている立場から見ると、野菜の値段も残留農薬も全く気にしなくていい夢のような環境です。

「最近いろいろ物の値段が上がってるけど、うちは野菜と果物をほとんど外で買わなくていいだけ助かってるわ」とは、母親(70代後半)の言葉。ホントその通りだと思います。

特に果物!

昨今どこのスーパーへ行っても、野菜以上に果物の値段が高い。モモやナシやブドウはもちろん、かつては見た目や品質にこだわらなければ安く大量に買うことができたミカンまで、最近はどんどん高くなっているように感じます。

「子供たちには栄養の偏った人工的なお菓子より、体にいい果物を食べさせたい」と常々思っているのですが、スーパーで値札を見るたびにその信念が揺らぎそうになってしまいます。

リスクヘッジにもなる自給自足生活

……と、ここまで読んでくれた皆さんはきっとこう思っているでしょう。

そんなに家庭菜園がうらやましいなら、お前も田舎に移住して始めればいいじゃないか。どうせ時間があり余ってるんだろ、と。

まことにごもっともな御指摘です。

僕も家庭菜園で自給自足生活を実現することができたらどんなに楽しいだろうと夢想することはあります。

単に楽しいだけではありません。将来、経済危機や戦争、環境破壊などによって日本がハイパーインフレや食糧危機に見舞われる可能性を考えたとき、自分の土地で食料を調達できる能力というのは強力なリスクヘッジとなります。そういう意味でも、家庭菜園のある生活というのは理想的なライフスタイルだと言っていいでしょう。

しかし……。

この僕には、どうしても家庭菜園に手を出せない致命的な理由があるのです。

恥を忍んで告白します。

僕は物心ついた頃から、アオムシ・イモムシ・ケムシの仲間が怖くて怖くて仕方ないのです。あのブヨブヨとした体つき、波打つような動きを間近で見ると、全身が硬直するほどの恐怖を感じてしまうのです。

この話を両親にすると、「自分で野菜を作るようになったらアオムシなんて平気でハサミでちょん切るようになるよ」と笑われます。実際、うちの父親なんかは野菜についたアオムシを素手でひねり潰して平然としています。

でも、僕には絶対無理。とても努力で克服できるようなレベルの恐怖ではありません。

細い道路を歩いていて、路上にイモムシがいるのに気づくと、それをまたいで先に進むことができないほど怖い。

子供と一緒に昆虫図鑑を読んでいて、ふいにイモムシの写真が現れたら、思わず図鑑を床に落としてしまうほど怖い。

絵本「はらぺこあおむし」の表紙に描かれたイラストですら怖い。


(※本当なら、この記事にもアオムシの写真を添えた方が見栄えがよくなるはずなのですが、閲覧するたびに僕の体が硬直してしまうのでやめておくことにします。)

無農薬で野菜を作ろうとするなら、この体質は致命的でしょう。

人生の選択肢を奪ったイモムシ恐怖症

こんなわけで残念ながら、僕の人生には家庭菜園を楽しむという選択肢がありません。自給自足生活への憧れが人一倍強いぶん、己の体質が恨めしくてなりません。

せめてもの慰めとして、将来は釣りや魚突きでタンパク源だけでも自前調達するライフスタイルを目指すことにします。

それから最後に一つ。

この記事を読んだ方々に「この軟弱者が…」と嘲笑されるのが悔しいので付け加えておくと、僕はクモ・ムカデ・ゴキブリ・ヘビ・カエルといった生き物は別に苦手でもなんでもありません。ゴキブリなんて素手で叩き潰すこともできます。

でも、アオムシ・イモムシ・ケムシといったブヨブヨ系だけはどうしても駄目なんです。なんでだろう。前世で何かあったんでしょうか……。





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コロナ禍のなか、45歳で新聞社を早期退職し、念願のアーリーリタイア生活へ。前半生で貯めたお金の運用益で生活費をまかないながら、子育てと読書と節約の日々を送っています。

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