ここは天国! 忘れえぬ島々(関東・近畿編)

2024/07/10

旅・アウトドア

いや~、暑いですね、まだ7月前半なのに。今年は例年以上に過酷な夏となりそうです。

こんなときは暑苦しい都会を離れ、どこかの島で海水浴でもしながら過ごしたいところ。そこで今回から3回にわたって、海遊びマニアの僕がこれまでの島旅を振り返り、「ここは天国だ」と感じた各地の島を紹介していこうと思います。


初回は【関東・近畿編】。

「今年の夏はどこかの島でマリンスポーツを楽しみたいけど、忙しくてそんな暇ないよ」とボヤいてるビジネスマンの方も、ぜひこれを読んでリゾート気分を味わってください。


式根島(東京都)

まず一番手は、都心から160キロ南の太平洋上に浮かぶ伊豆諸島の式根島(しきねじま)。このブログをいつも読んでくれている方はご存じかも知れませんが、僕が2022年にウツボ釣りに訪れたところです。(詳しくはこちら

この島の魅力は、とにかく海岸線が岩だらけで多種多様な魚に出会えるところ。特に「中の浦」という入り江は、50cmクラスのフエダイなど大物がわらわら泳いでいて絶好のシュノーケリングポイントでした。(※ただし、島内で魚突きが認められているのは大浦海水浴場だけなのでご注意を!)

また、温泉が多いのもこの島のいいところです。なかでもオススメなのがこちらの地鉈温泉(じなたおんせん)。文字通りナタで大地を叩き割ったような谷間を下っていくと、海岸近くの岩場から鉄分を帯びた熱湯が湧き出しています。


ありがたいことに入浴無料で24時間浸かり放題。

泉源付近はやけどしそうなほど熱いのですが、そこから離れるにつれて熱湯と海水が混じりあって徐々に温度が下がるので、湯加減のちょうどいいポイントを各自で探して浸かります。写真のように泳ぎ疲れた体を湯船に浮かべて漂えば、文字通り天国にいるような気分になれます。

この式根島、港区の竹芝桟橋からフェリーが出ているので、首都圏在住の方なら比較的簡単に訪れることができます。民宿もたくさん営業しているので、この夏の旅行計画をまだ立てていない方はぜひご検討を。観光客が少なくなるお盆以降が狙い目です。


父島(東京都)

こちらは伊豆諸島よりもっともっと南にある小笠原諸島の島。大学生だった1990年代に友人と訪れました。小笠原がまだ世界遺産に指定されてなかったころの話です。

ただ残念ながら、この島に関してはあまり楽しい思い出を語ることができません。というのも、当時の僕らは「小笠原って常夏の楽園でしょ」と勝手に思い込み、なんと2月に出発。28時間の船旅の末、島にたどりついてみると、とても海水浴を楽しむような水温じゃなかった……という大失敗旅行だったからです。

それでも「せっかく来たんだから!」と海パン1枚で海に入り、震えながら泳いだ記憶があります。「旅行は下調べが大事」という当たり前の教訓を学んだ、若き日の苦い体験でした。まあ、それでも鯨のジャンプとか、天然記念物の特大ヤドカリとかを見ることができて、それなりに楽しく過ごすことはできましたが。


淡路島(兵庫県)

お次は本州・四国と橋でつながっている瀬戸内海最大の島。サラリーマン時代の僕が神戸に赴任していたころ、小学生だった子供たちを連れて何度も訪れた思い出深い島です。正直、あまりに大きくて島らしい雰囲気は乏しいのですが、僕にとって忘れがたいスポットが2カ所あるのでそれを紹介します。

1カ所目は紀淡海峡に面した熊田海岸。



この海岸はゴロ石だらけの磯が広がっていて、とにかく生き物が多い。海に入って泳ぎ釣りをすると、ベラやカサゴが面白いようにかかるので、数えきれないほど通い詰めました。

ただし、ここは行政が管理する安全な海水浴場ではありません。遊びに行く場合はくれぐれも水難事故にご注意下さい。

2カ所目は、島の南端の潮崎にある「蛇穴(じゃあな)」と呼ばれる海食洞窟。干潮時だけ歩いて行けるという超穴場スポットです。

当時、淡路島在住の方からこの洞窟のことを教えてもらった僕は、「これは行くしかない」とばかりに休日を利用して家族全員で「探検」に出かけました。道路があるところまでは車で進み、そのさきはご覧のように砂浜を徒歩で前進します。



当然のことながら、潮が満ちると退路を断たれてしまうので、当日の満潮干潮時刻や往復に要する時間をきっちり調べたうえで計画を立てたことは言うまでもありません。

先へ進むにつれて砂浜は険しい岩場に変わりますが、洞窟を見たい一心の子供たちは岩をよじ登りながらガンガン前進します。


そしてとうとう、洞窟の入口を発見!


内部はこんなふうになっていました。


ちなみにこの蛇穴、「その昔、大蛇が住んでいた」という言い伝えがある割に奥行きはあまりなく、穴そのものは拍子抜けでしたが、海藻が茂った周囲の磯の美しさはなかなかのものでした。

というわけで、淡路島の紹介はこれでお終い。蛇穴を見に行く方は、くれぐれも無理のない計画を立てて下さい。


千石(京都府)

読み方は「ちいし」。丹後半島の付け根に位置する京丹後市網野町の沖合に浮かぶ巨大な岩の塊です(下の写真の左上辺りに見えているやつ)。厳密に言うと島ではなく岩礁なんですが、非常に素晴らしい場所なので今回は強引に「島」と解釈して紹介させていただきます。


海遊びの醍醐味の一つに「岩礁に上陸する」というのがあります。陸地から適度に離れた岩礁まで泳いで渡り、岩に手をかけてよじ登ると、そこは誰もいない別天地。まるで開拓者になったような気分に浸れます。

というわけで、これまであちこちの岩礁に上陸して遊んできましたが、なかでも地形がダイナミックで面白かったのがこの千石です。

こちら↓は今から6~7年前、子供たちと一緒に泳ぎ渡ったときの写真ですが、陸地から眺めた印象よりも、はるかにスケールの大きな一枚岩でした。


岩礁の真ん中あたりには巨大な裂け目があって、そこに潜ると、海底までストーンと落ち込んだ絶壁を観察することができます。



もちろん、ここも行政が管理する海水浴場ではありませんので、訪れる場合は参加者の泳力や天候を慎重に吟味して事故防止に努めて下さい。


南紀のとある岩礁(和歌山県)

せっかくなので極上の岩礁をもう一つ紹介します。こちらは紀伊半島の南端に近いすさみ町の沖合に鎮座する巨大岩。僕がFIREした直後の2020年夏に家族で訪れました。


恐らく地元では「〇〇島」といった呼び名があるのだと思いますが、地図には何も書かれていないので「とある岩礁」としておきます。もし名前をご存じの方がいたら教えて下さい。

さきほどの千石が「潜って楽しむ岩礁」だとすれば、こちらは「飛び込んで楽しむ岩礁」。海面から屹立した絶壁が、天然の飛び込み台になっているんです。


子供というのは、どういうわけか飛び込みが異常に好きな生き物です。大人だったら2~3回で飽きてしまうけど、当時中学生だった娘などは奇声をあげながら10回以上ダイブを繰り返していました。

もちろん、南紀なので海の中の美しさも文句なし。ウツボもいました。



というわけで、紹介したい島はまだまだあるのですが、とりあえず【関東・近畿編】はここまで。次回は【中国・四国編】をお届けしますのでお楽しみに。



〈補足〉本文中でも触れていますが、今回取り上げたスポットの大半は、安全が確保された海水浴場ではありません。遊びに行く場合は水難事故防止に細心の注意を払って下さい。泳力に不安がある子供には必ずライフジャケットを着用させましょう。また、初めて泳ぐ場所ではなるべく地元の方に話を聞き、離岸流の有無などをチェックしておくようにしましょう。












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コロナ禍のなか、45歳で新聞社を早期退職し、念願のアーリーリタイア生活へ。前半生で貯めたお金の運用益で生活費をまかないながら、子育てと読書と節約の日々を送っています。ただいま49歳。

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