早期退職を考えたらやるべきこと5選

2023/01/04

退職準備

あけましておめでとうございます。

このブログを読んでいただいている中高年サラリーマンの中には、「今年こそアーリーリタイアを実現したい」「今年こそ早期退職に向けて具体的に行動を開始したい」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、3年前に新聞社を辞めてリタイア生活を始めた僕自身の経験を踏まえて、早期退職を目指すサラリーマンがやるべきこと紹介することにします。

 


①会社の退職制度を熟知する

今年あなたが会社を辞めたら、退職金はいくらもらえるのか。企業年金は何歳から何歳まで毎年いくらずつもらえるのか。辞めるタイミングを来年にずらしたら、その額はどう変化するのか---。

こういうことを把握できていますか? 早期退職を本気で考えるなら、まずはここを押さえておかなければいけません。

基本的には就業規則や賃金規則を読んで勉強ことになりますが、会社によっては退職金や企業年金の計算方法をよりわかりやすく解説した資料を用意しているかもしれません。僕が勤めていた新聞社も「社員にライフプランを考えてもらう」と称して解説資料を作っていました。

こういう資料を読みこむと、「あと1年我慢して45歳になれば選択定年制度を利用して割増退職金をもらうことができる」「勤続年数が25年に達すれば企業年金の支給期間がグッと伸びる」といった事実に気づくことがあり、結果的に最良の「辞め時」を見極めることにつながります。

また、中高年社員のリストラを進めている会社の場合、唐突に新たな早期退職者募集が打ち出される可能性についても注意を払っておいた方がいいと思います。

例えば、僕が勤めていた新聞社では以前、こんな「悲劇」がありました。あるベテラン記者が選択定年制度を利用してフリーランスに転じたのですが、間の悪いことに、その人の辞表が受理された直後に、会社が破格の条件の早期退職者募集を発表。結果的に、そのベテラン記者は辞表を出すタイミングが少し早すぎたために数百万円も損をしてしまったのです。

こういうケースは不運としか言いようがないのですが、可能な限り社内にアンテナを張って「近々募集があるらしい」といったウワサを覚知する努力はしておくべきでしょう。

ちなみに、会社が打ち出す早期退職者募集を利用するメリットは割増退職金だけではありません。こういう辞め方をすれば法的には「会社都合退職」という扱いになり、雇用保険の失業給付をもらえる期間が通常より長くなったり、自治体に納める国民健康保険料を軽くしてもらったりできる可能性が高まります。(詳しくはこちらの記事を)

ですから、早期退職者募集への応募を検討する際は「これで辞めたら自己都合退職になるのか会社都合退職になるのか」と会社側に確認しておくことを忘れないでください。

 

②退職金の運用方法を考える

もらえる退職金の額を見極めたら、次はその運用方法を考えておきましょう。それまでの人生で投資経験が全くなかった人、銀行預金しかしたことがない人には、これが結構大変です。

だから僕の場合、早期退職を思い立ってから実際に会社を辞めるまでの半年間、空き時間はほぼ全て資産運用の勉強に費やしました。その結果は以前の記事に詳しく書いているので繰り返しませんが、ここでは「これは避けた方がいい」というものを一つ挙げておきます。

それは、多くの銀行が用意している「退職金運用プラン」です。

僕自身もかつて、「通常より高金利!」といった宣伝文句につられて、こうした制度の利用を検討した時期がありますが、どの銀行のプランも内容を調べれば調べるほどメリットよりデメリットの方が大きいことがわかりました。詳しくはこちらの記事で解説していまが、ここではとりあえず「銀行の退職金運用プランは検討するだけ時間の無駄」とだけアドバイスしておきます。

③ 証券口座を開設する

頭の中で退職金の運用方法を考えると同時に、実際の行動も起こしてみましょう。証券口座の開設はその第一歩です。

資産運用の手法には、インデックス投資、高配当株投資、債券投資など様々ありますが、いずれを選ぶにしても証券口座は必要です。また、たとえ早期退職をしないにしても、日本の経済状況や長い人生を考えれば、証券口座はぜひ開設しておくべきです。

かくいう僕も3年前、早期退職を前に人生初の証券口座を作りました。「どこの証券会社がいいのかわからない」「どんな種類の口座を作ればいいのかわからない」という人は、とりあえず、ネット証券大手のSBI証券でNISA口座と特定口座を作っておけば間違いはないでしょう。

ちなみに、勤務先に企業型確定拠出年金(企業型DC)の制度がある人は、現役時代にそこに積み立ててきた資産を退職後に個人型確定拠出年金(iDeCo)へ移す必要があります。このiDeCo口座もSBI証券で開設するのがおすすめです。(詳細はこちらの記事で) 

④自前のメルアド、パソコン、スマホをそろえる

中高年サラリーマンの中には、会社から与えられたメールアドレスで社用も私用も全て済ませているという人が結構いると思います。また、ノートパソコンもスマートフォンも会社の貸与品しか持っていないという人も多いでしょう。

僕自身がそうでした。新聞記者時代は仕事以外で電話をかける機会がほとんどなく、ネット銀行もネット証券も使っていなかったから、私有のパソコンやスマホを持つ必要性を全く感じていなかったのです。

しかし、これでは何から何まで会社丸抱えの状態です。いずれ会社を辞めれば、すべて自前でそろえる必要があるものばかりなので、早めに準備して使い慣れておくことをおすすめします。

特にメールアドレスに関しては、早めにGoogleのアカウントを作ってGmailを利用できるようになっておきましょう。そして、これまで社用メールをやりとりしてきた人々の中から、退職後も付き合いたいと思う人物を選び出して連絡先リストに登録しておきましょう。こういう作業をやっていると、早期退職後の自分の人生がどんどん身近に感じられるようになってきます。

⑤ 退職後の住まいを早めに決める

会社を辞めれば、わざわざ高い家賃を払って会社の近くに住む必要はなくなります。だから、賃貸生活を続けてきたサラリーマンの多くは退職前後に引越しをすることになると思います。

ここで注意すべきは、いったん肩書が「無職」になってしまうと、賃貸物件を借りるのが極端に難しくなるということです。

不動産屋で気に入ったマンションを見つけて入居を申し込んでも、安定した収入がなければ審査で落とされてしまう可能性が高くなります。大家にしてみれば、家賃滞納のリスクが高い人間には貸したくないわけです。

だから、早期退職を志すなら、まずはリタイア後の生活拠点をどこに置くかということをしっかり考えましょう。そして、実際に会社を辞めることが決まったら、サラリーマンの肩書があるうちに物件を見つけ、入居手続きを済ませておきましょう。

あるいは、手頃な中古物件を一括払いで購入し、退職とともに賃貸生活に別れを告げるという選択肢もあります。(僕自身は賃貸派なので今のところ不動産を買う予定はありませんが)

     ◇  ◇

以上、僕の考える「早期退職を考えたらやるべきこと5選」でした。

このほかにも「家族の同意を得る」「リタイア後の家計をシミュレーションする」などやるべきことはたくさんありますが、すでに多くの方々が指摘しているところなので今回は省きました。

それでは今年もよろしくお願いします。 

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コロナ禍のなか、45歳で新聞社を早期退職し、念願のアーリーリタイア生活へ。前半生で貯めたお金の運用益で生活費をまかないながら、子育てと読書と節約の日々を送っています。

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