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みなさん、これが何かわかりますか?
答えは、小宝島の海に生息する夜光貝の殻です。
日本人になじみ深いサザエの仲間。ただし、その重量はサザエの10倍以上ありそうな南方系の巨大な巻き貝です。
この貝、残念ながら漁業権の対象になっているので、僕みたいな観光客が勝手に獲って食べるわけにはいきません。
でも、島の素潜り漁師さんが獲った夜光貝の刺し身が、宿の食卓に並ぶことがあります。これがまた、めちゃくちゃ旨い。
こりこりとした歯ごたえと、ほのかに広がる甘み。まるで芸術品のような食べ物です。
もちろん、僕が海で突いてくる魚もおいしさでは負けてはいません。ある日の夕食はこんな感じ。
皮をあぶったイスズミの刺し身(右)と、夜光貝(左)との夢の共演。まさに〈小宝の海の幸スペシャル〉とでも命名したくなるような贅沢なメニューです。
これを都会の料亭で食べたら一体どのくらいの値段になるんだろう……などと想像しながらいただきました。
小宝島の生活事情
さて、この滞在記をここまで読んでくれたみなさん、こんな疑問をお持ちではないですか。
こんな絶海の孤島に、電気や水道はあるのだろうか?
そもそも、どうやって飲料水を確保しているの?
そう、僕も島に来るまでそれが気になっていました。
まさか、本土から数百キロの海底ケーブルや水道管を引いているわけはないよな……と。
ですが、島へ渡る「フェリーとしま」の中でこれらの疑問は解消しました。小宝島の小中学校に通う子供たちが、その答えを調べて資料を作ってくれていたのです。
(人口50人くらいの島ですが、都会から山海留学に来ている小中学生がいるので、子供は結構います。)
その名も「小宝島のガイドブック」。船内の本棚に無造作に置かれていましたが、これがめちゃくちゃ面白くて勉強になりました。
例えば、島の水事情はご覧の通り。
この子が十島村誌をひもといて調べてくれたところによると、かつては井戸水や雨水を使っていたけど、現在は半透膜を使って海水から真水を取り出す淡水化施設が整備され、簡易水道が普及しているそうです。
では、電気はどうしているのかというと……
なるほど、燃料を使って自家発電しているわけですね。
さらに興味深いのが、商店が存在しない小宝島に住む人々の食材調達法。こちらは野菜・肉・米・魚・飲み物の各ジャンルごとに島民にインタビューして調べた力作です。